●昭和43年に1日400杯!の塩ラーメン復活●
15年の時を経て、平成12年に新横浜ラーメン博物館にて復活したマメさん。ラー博後の平成13年4月に函館マメさんがオープン。岡田製麺の岡田社長の魂の一杯です。平成15年には店舗の隣に数千万円かけて製麺工房を完成させ、同店のアドバイザーを務める佐野実氏が本気で嫉妬したそうです。写真は昔風塩ラーメン(¥730) スープは無化調。比内鶏の旨味が玉子麺、歯ごたえのあるチャーシューと見た目はシンプルながらもごまかしの無い一杯に満足です。
      

●札幌ラーメンを看板に掲げる函館最古のエビス軒
昭和4年、初代が屋台から始め今は3台目。還暦を迎えるラサール高出身の桜井英貴智のスープは年配からバンドマンまで唸らせます。写真は中華麺。(天津麺の塩味バージョン。)スープはやはり函館では数少ないパイタン系。通常の塩よりトロミがあり豚骨、高級宗田鰹節の旨味が野菜、魚介の具に絡み¥900にも納得がいきます。100円で残ったスープに玉子を入れたおじやを作ってくれます。『ラーメンより評判がいいんだ』とシニカルな台詞が似合う頑固物です。

  ●函館ラーメンを真面目に考える●
北海道3大ラーメンといえば、札幌=味噌、旭川=醤油、函館=塩。それに釧路=あっさり醤油、室蘭=カレー等と謳われることが多いですが、函館人にとっての塩ラーメンというスタンスは微妙だと思います。実際に函館で現在、客足が途絶えない店、例えば、松笠、さい條、高橋屋、北浜商店、などの人気メニューはこってりの味噌であって、昔ながらの塩で地元民が賑わうのは鳳蘭、鳳来軒といったところでしょうか?僕も仕事柄、ラーメン店の店主とも話す機会が多いのですが地元の人は滅多に塩は注文しないという意見で一致しております。これは青森にも言えることで、煮干が効いた醤油より、札幌の味噌、家系のコッテリの人気が高まっているそうです。人間の味覚を感じる舌のセンサーは人種を問わずほぼ変わりないと言います。ラーメンは嗜好の個人差が大きいといいますが、一説によると味覚の差は温度、麺の歯ごたえ、量のバランスが評価に繋がるとも言われております。最後にエビス軒の親父の台詞です。『何の材料を使おうが美味しくなければしょうがない』。